AGGの買い時はいつなのか?ETFをマスターして、投資ワールドを攻略せよ!

AGGとは
AGG(正式名称:iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF)は、ブルームバーグ米国総合債券インデックスという指数に連動するインデックス型のETFです。
ETFとは上場投資信託と呼ばれる投資信託の一種で、証券取引所で取引される投資信託となっています。
ETFの特徴としては、投資信託に比べて手数料が低い傾向にあることや、リアルタイムでの注文が出来るといった点が挙げられます。
ETFについて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!
ブルームバーグ米国総合債券インデックスとは
ブルームバーグ米国総合債券インデックスは、米国の投資適格債券市場全般を対象とした指数です。
投資適格債とは、企業が債務不履行に陥るリスクが比較的低く信用力が高い債券のことです。
もともと、債券は有価証券の中で値動きが小さい資産となりますが、より信用力が高い投資適格債は債券の中でも特に値動きが小さくなっています。
このことから、ブルームバーグ米国総合債券インデックスは値動きが小さい指数であるといえます。
【ステータス分析】AGGを5つの観点別で分析

それでは、ここからはJEPQのステータス分析を行っていきます!以下の指南書を読んでから、進んでください!
【指南書】
以下の5つの項目で分析する。
★価格:ETFを購入するために必要な金額。
★分配金利回り:ETFを保有することで定期的に得られるリターン(インカムゲイン)の、価格に対する割合。高ければ高いほど、リターンは大きくなる。
★コスト:ETF保有時に支払う必要がある手数料。
★リスク:ETFを運用する際のリスク。
★運用容易度:ETFの運用がどれくらい容易かを示す。高いほど、運用しやすい。
それぞれを10点満点で評価。点数が高いほど優れている。
それでは、始めましょう!
株価 1/10点
AGGの一口あたりの価格は、大体日本円で約15,000円〜16,000円前後です。
この価格はETFの中では高めに位置しているため、1点としました。
一口あたりの単価が一万円を大きく超えているため、少額から投資を始めたい方にとっては、購入のハードルが少し高いと感じるかもしれません。
そのため、AGGはまとまった資金を持っていて、資産の一部をより堅実な守りの資産に割り当てたい、中級以上の投資家に向いている価格帯であるといえます。
分配金利回り 3/10点
分配金利回りは大体約3.0%〜3.5%程度であるため、4点としました。
「分配金がたくさん欲しい!」という人からすると、利回り10%を超えるような超高配当ETFと比べて、少し物足りなく感じるかもしれません。
しかし、AGGが投資している米国債券などは、株式よりも分配金が非常に安定しているという特徴があります。
ドカンと大きな利益は狙えませんが、その分着実なリターンが期待できるという大きなメリットがあります。
大きなリスクは取りたくないけれど、銀行に預けるよりもしっかりとお金を受け取りたい方にちょうど良い利回りといえます。
ここで、AGGの代替案となり得るETFを2つ紹介しておきます。
| VCLT | 分配金利回り:5.83% ・AGGと同様に米国の投資適格債で構成される ・VCLTよりも高配当&コストが低い →低リスクな債券に投資しつつ高リターンを得たい方におすすめ |
| QYLD | 分配金利回り:13.44% ・米国の時価総額上位の株式100銘柄で構成される ・圧倒的な分配金利回りが特徴 →短期間で超高リターンを得たい方におすすめ |
以上の2つのETFについては以下の記事で詳しく解説しています。ここから先に進め前に、まずはこれらのETFを確認しておくことを強く推奨します。


また、このように感じることはないでしょうか。

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こんな方のために、これまで数々のETFについての記事を書いてきた筆者が厳選する、おすすめ高配当利回りETFをランキング形式で一挙にまとめた記事があります!ぜひご覧ください!
コスト 10/10点
運用コスト(経費率)は0.03%であり、数あるETFの中でもトップクラスの安さであるため、10点としました。
持っているだけで引かれる手数料が極限まで抑えられているため、長期で保有すればするほど、他のコストが高い商品との差が大きく開いていきます。
米国市場の優良な債券セットをこれだけの低価格で持ち続けられるのは、世界最大の運用会社ブラックロックならではの大きなメリットです。
コストを徹底的に削り、資産を安全に守りながら増やしたい投資家にとって、これ以上ないほど優秀なアイテムといえます。
例として、ETFの経費率を挙げておきます。
| ETF | 経費率 |
| QYLD | 0.61% |
| PFF | 0.46% |
| SPYD | 0.07% |
| BND | 0.03% |
| JEPI | 0.35% |
| HDV | 0.08% |
| VTI | 0.03% |
| VIG | 0.06% |
| QQQ | 0.20% |
リスク 8/10点
AGGのリスクは非常に低いと考えられるため、8点としました。
AGGは格付けの高い政府や企業の債券で構成されるため、普通の株に比べると、値動きが非常に穏やかで守りに特化しているのが特徴です。
そのため「資産が減るのは絶対に嫌だ」という方でも、かなり安心して持っていられます。
しかしながら、金利の動きによって多少の価格変動はあるため、絶対安心というわけではなく、依然として注意は必要です。
派手な利益はありませんが、暴落時にも資産のクッションとなってくれる、頼もしい大盾のような存在といえます。
運用容易度 9/10点
AGGの運用容易度は、初心者から上級者まで極めて扱いやすいため、9点としました。
基本的には、一度購入すれば分配金を受け取りながら長期で保有するだけなので、日々の管理に手間は全くかかりません。
株と違って仕組みも非常に手堅く、市場が荒れている時でもどっしりと構えていられるのが最大の特徴です。
価格が高い点を除けば、安定度が非常に高いと考えられるため、初心者にも運用できると考えられます。
AGGの配当金生活シミュレーション
続いて、AGGの分配金で配当金生活をする場合のシミュレーションを行います。
このシミュレーションでのAGGの分配金利回りを3.92 %と想定して、投資金額による年間の分配金金額を算出します(ただし税金を考慮せず、税引前の金額とする)。
シミュレーションの結果は以下の通りです。
| 投資金額 | 年間の分配金金額 |
| 100万円 | 3万9,200円 |
| 500万円 | 19万6,000円 |
| 1,000万円 | 39万2,000円 |
| 1,500万円 | 58万8,000円 |
| 2,000万円 | 78万4,000円 |
| 2,500万円 | 98万円 |
| 3,000万円 | 117万6,000円 |
| 3,500万円 | 137万2,000円 |
| 4,000万円 | 156万8,000円 |
| 5,000万円 | 196万円 |
| 6,000万円 | 235万2,000円 |
| 7,000万円 | 274万4,000円 |
| 8,000万円 | 313万6,000円 |
| 9,000万円 | 352万8,000円 |
| 1億円 | 392万円 |
AGGのメリット

分散投資効果が高い
分散投資とは、様々な銘柄の資産に投資をすることでリスクを分散させて投資をすることをいいます。
例えば、
・1つの銘柄だけではなく、様々な銘柄の株式を買う
・投資信託だけでなく、ETFなどにも投資をする
ことが挙げられます。
こうすることで、たとえある特定の銘柄が減配されたり、その銘柄を発行している企業が債務不履行に陥ってしまったとしても、それによる影響を小さくすることが出来ます。
AGGは米国の投資適格債市場の全般に投資をするため、リスク分散効果はとても高いと考えられます。
ボラリティが小さい
ボラリティとは、価格変動の度合いの大きさのことです。
価格変動の度合いが大きい場合、ボラリティが大きいと表現します。反対に、価格変動の度合いが小さい場合は、ボラリティが小さいと表現します。
先述した通り、投資適格債は信用力がとても高いためボラリティが非常に小さいです。
AGGは米国の投資適格債で構成されるETFであることから、AGGの価格下落リスクは小さいと考えられます。
デフレ時に価格が上昇する
株式の価格(株価)は、インフレ時に上昇し、デフレ時に下落します。
ところが債券の価格は、インフレ時に下落し、デフレ時に上昇します。
この理由としては、市場金利の動きが関係しています。以下がその仕組みを説明したものになります。
| インフレ時 | 景気が上昇を迎える→過度に上昇した景気を抑制しようとする→お金の動きを抑制するために金利を引き上げる(金融引き締め)→新たに発行される債券の方が利回りが高くなるため、現在保有している債券の価格が下落する |
| デフレ時 | 景気が下落を迎える→過度に下落した景気を活発化させようとする→お金の動きを促進するために金利を引き下げる(金融緩和)→新たに発行される債券の方が利回りが低くなるため、現在保有している債券の価格が上昇する |
このため、仮に米国株と同時に米国債を保有していた場合、米国のデフレ時に保有する米国株の価格が下落したときに米国債の価格は上昇するため、資産の減りを小さくすることが出来ます。
AGGのデメリット

キャピタルゲインが小さい
AGGは米国の投資適格債で構成されるため、値動きがとても小さいです。
このことから、価格の下落リスクが小さいというメリットが生まれる反面、同時に価格が上昇しづらくなってしまいます。
そのため、AGGを売却した際に大きな※キャピタルゲインが期待出来ないということがデメリットとなります。
※キャピタルゲイン・・・資産を売却した際に得られる利益。売却価格が購入価格よりも高い場合にキャピタルゲイン(利益)となり、売却価格が購入価格よりも低い場合はキャピタルロス(損失)となる。
【結論】AGGの買い時はいつなのか?
AGGの買い時は、以下の2つの時期が買い時であると考えられます。
1:景気がデフレ局面を迎えると予想されるとき
→米国債で構成されるAGGはデフレ時に価格が上昇するため、米国の景気がこれからデフレに向かうと予想されたタイミングで買うのがGOOD
2:市場の※ボラリティが大きいとき
→市場のボラリティが大きい状況では金融資産の価格が上昇しやすいため、買い時である
一方で、懸念点としては市場のボラリティが大きい状況では価格の下落時には大きく下落する可能性があることが挙げられます。
AGGは長期保有に向いている?
AGGは長期保有に向いていると考えることが出来ます。
AGGは値動きが安定しており、分散投資効果も非常に高いため長期的な運用に向いています。また、経費率が低いことも長期保有において大きなメリットとなります。
ただし、AGGからはあまり大きな利益が期待できないため、短期間で資産を増やしたい場合は他の海外ETFも合わせて購入することがおすすめされます。






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